インディアナ大学 同窓会日本支部(Indiana University Alumni Association Japan Chapter、通称:インディアナ大学 日本同窓会)は、1964年に創設され、インディアナ大学 同窓会の海外支部の第一号という歴史ある会です。
インディアナ大学 日本人同窓生やインディアナ大学と日本とのかかわり、日本同窓会の歴史をこちらに紹介にしております。
Takekuma Okada(岡田猛熊)was the first IU student from Japan, and also the first international student to receive a graduate degree from IU. He received B.A. in 1890 and M.A. in 1891.
岡田猛熊は慶応2年(1866)2月26日生まれ、 東京専門学校(早稲田大学の前身)卒業後にインディアナ大学に留学、帰国後しばらく母校で教鞭を取ったのち、明治31年(1898)2月22日に横浜市商工会議所書記長に就任。関東大震災(1923年)の際に横浜から東京に戻る途中で消息を絶ったとのことです。
明治政府は海外の文化・技術の習得のため有能な若い人材を欧米に送りましたが、なぜ岡田氏がIUに行かれのか?その理由の一つは、インディアナ大学は19世紀終わりごろから海外との交流と海外からの学生受け入れに積極的に取組んでいたためと推測されます。
[参考]
・日本人研究のための歴史情報「人事興信録」データベース
・渋沢社史データベース
In the late nineteenth century, when Indiana University (IU) was a small, rural college, the institution reached out to wider world. (…) IU received its first international students from East Asia and from Europe.
(Source: IU International Fact Book 2008)
Takekuma Okada:
http://webapp1.dlib.indiana.edu/archivesphotos/results/item.do?itemId=P0023151
会が岡田猛熊を公式に知る事になったきっかけは実は最近の話で、2013年11月の中京地区同窓会で大竹恵美子会員(IU1978-86, Anthropology Ph.D.)とお会いした時、大竹会員よりIU最初の日本人留学生の岡田猛熊氏の話をお伺ったことでした。それは大竹会員がIU留学中にBloomingtonの地方新聞(写真)に「IUを卒業した最初の外国人学生は誰か」というクイズを見つけ、岡田氏の存在を知ったそうです。
Bloomington The Herald Times (1996年9月7日版)に
”The first known foreign graduate (not an immigrant) from IU was Takekuma Okada of Japan, A.B.1890 A.M.1891. IU has had foreign graduates from about 150 countries.”
とういう記事があります。
ただし、現在のIUの記録では、Takekuma Okadaは最初の外国人の大学院卒業生という位置づけになっております。
Born in 1870 in Fukushima, Japan, Masuji Miyakawa came to America when he was in his early twenties to attend school. In 1905, he became the Indiana University Law School’s first Asian American graduate. While in Bloomington he became a naturalized citizen of the United States, and would go on to become the first Japanese American admitted to the bar in the United States. (IU.library)
[情報ソース]
https://www.repository.law.indiana.edu/exhibit/maurer-history/1900-1950/masuji-miyakawa/
宮川益治氏
1909年、IUを卒業した日本の実業家・化学者の磯部房信氏。
写真は1959年、元恩師2名とともにIU化学研究室を視察。
写真提供は IU Archive Collection
[情報ソース]
https://blogs.iu.edu/hamiltonlugar/2017/11/02/iu-delegation-in-japan-discusses-sgis-as-midwestern-hub-for-scholarship/
https://news.iu.edu/doc/japan-strengthening-renewing-ties.pdf
IU対早稲田大学の野球史
明治時代の終わりから、日米の大学野球交流は盛んで、頻繁に相互の遠征がありました。その中でもインディアナ大学野球部は早稲田大学野球部の招待により来日し、当時の早慶他と試合を行っておりました。「早稲田大学野球部百年史」によると、その戦績は次の通りです。
『1922(大正11)IU野球部が来日し、4月21日に早稲田との第1回戦を戸塚球場で行った。結果はIUが0対4で敗戦した。その後4回対戦したが、IUは1試合を引分けただけで、すべて敗北した。慶応大学とも3度対戦したが、すべて負けだった。』
実はこの前年(1921年:大正10年)に、早稲田大学は米国を転戦し、4月16日にブルーミントンでIUと対戦しました。結果は5対4で早稲田の辛勝でした。IUの名誉のために補足しますと、『この試合は、イ軍近年稀なる強チームとの噂で、事実攻守共堂々たるものがあった』、と上記百年史にあります。
右の写真はIU所蔵のもので、1922年IU野球部が来日した際のものです。上は、アメリカ遠征前にMcCrayインディアナ州知事がチームを激励している写真、下は芝の紅葉館での宴会風景です。芸者さんと引率者が戯れている(?)のが不思議です。
当時チームに東京を案内したのは岡田猛熊氏とPaul Isobe氏であったとの事です。
これらの事実は、IU PresidentのMichael McRobbie氏が2017年11月に来日された際の、IUと早稲田大学との交流の中で、IU野球部の日本遠征の歴史と、早稲田大学と対戦したことがわかり、同窓会で日本側の資料を調べました。ちなみに現在、大学野球の交流は年1回の日米大学野球選手権があるだけです。 (小幡恭弘 記)
<関連資料>
・IU Baseball goes to…Japan! Part 1 Posted on June 18, 2013 by Dina Kellams
https://blogs.libraries.indiana.edu/iubarchives/2013/06/18/japan1/
・IU Baseball goes to…Japan! Part II Posted on June 21, 2013 by Dina Kellams
https://blogs.libraries.indiana.edu/iubarchives/2013/06/21/japan/
・Strengthening and renewing ties in Tokyo Posted on November 2, 2017 by Ryan Piurek
https://blogs.iu.edu/japan-australia-2017/2017/11/02/strengthening-and-renewing-ties-in-tokyo/
・早稲田大学野球部の歴史
http://www.waseda.jp/9a-baseball-team/history.htm
・ “Japan vs Indiana University Baseball.” Clio: Your Guide to History. April 29, 2020.
Adrian Adams, Cameron Clements, William Phillips, Nolan West.
https://www.theclio.com/entry/101223
・ Leonard C. Ruckelshaus papers, 1914-1970, bulk 1922
http://webapp1.dlib.indiana.edu/findingaids/view?doc.view=entire_text&docId=InU-Ar-VAC9635
安藤 馨氏はアジアIBMから1966年に富士通に移り、富士通ファコム社長、富士通常務を務めた。また1983年に日本人として初めてIFIP(情報処理国際連合)の会長に就任するなど情報処理の発展に貢献した。1979年にIU名誉博士(写真)。
安藤 馨 氏 略歴 Kaoru Ando (Enpedia):
https://enpedia.rxy.jp/wiki/%E5%AE%89%E8%97%A4%E9%A6%A8_(%E4%BC%81%E6%A5%AD%E5%AE%B6)
Dr. Takao Fusayama 総山孝雄 (IU 1957 Dentistry) became the second Club president in 1981.
総山氏(故人)は医学博士で東京医科歯科大学教授・名誉教授、日本医科歯科保存協会会長などを歴任。
略歴(コトバンク):
https://kotobank.jp/word/%E7%B7%8F%E5%B1%B1%20%E5%AD%9D%E9%9B%84-1653863
Our Club donated about 20-30 cherry trees to IU Bloomington campus. Those were planted near Education Center Building.
写真は2009年に撮ったもので、木々はもっと大きくなっているはずです。
https://overseas.iu.edu/funding/financial-aid/scholarships/ovst/ando.html
初代会長の安藤馨氏を記念したこのIU Scholarshipは名古屋の南山大学に留学するIU Studentを毎年支援しています。
Mr. Yasuhiro Obata 小幡恭弘 (IU1977-79 Business MBA) became the Club President in 2002.
小幡氏は公認会計士で小幡会計事務所所長。
2006年にProvost Dr. McRobbie(中央)より2005 Best Excellence Circle Award (Banner)を授与された時の写真(中央右が小幡会長)。
Mr. Yasunori Hattori 服部恭典(IU1966-69, Business MBA)became the Chapter President
服部氏は三光起業(株)取締役。写真は2014 President Reception.
McRobbie学長が出席された日本支部創立五十周年記念Annual Meetingは96名が参加し盛会となりました。
レセプションではIU McRobbie学長のお話を頂き、そのあと学長から堤剛先生(‘67Music)に対しThomas Hart Benton Mural Medallion (http://ceremonies.iu.edu/medals/)が授与されました。 堤先生より謝辞と素晴らしいチェロ演奏を頂きました。
また後半に、50周年を記念して創設したJapan Alumni Chapter Scholarshipの合意書を同窓会よりMcRobbie学長にお渡ししました。 IUからは2014 International Chapter of the yearのBannerが日本支部に贈られました。
IUの出席者:
-Michael A. McRobbie, President
-Laurie Burns McRobbie, Mrs. McRobbie
-David Zaret, Vice President of International Affairs
-Dan Smith, IU Foundation President
-JonLee Andrews, MBA Program Chair, IU Kelley School
-Larry Singell, Executive Dean of IU College of Arts & Sciences
-Gil Latz, Associate Vice Chancellor for International Affairs IUPUI
-Shawn Reynolds, Associate Vice President of International Partnerships
-Ryan Piurek, Assistant Vice President for Public Affairs and Presidential
-Eric DeHaan Associate VP for international development, IUF
写真Link:https://1drv.ms/u/s!AtpK4YOkGDwBgTLIWmwROH0p5iZ0?e=XaGtHk
掲載写真は、この中からの抜粋です。
11月1日に来日中の学長のレセプションが開催され56名が参加しました。
学長から19世紀末から始まるIUと日本との歴史についてお話しを頂きました。
その内容と写真は以下のReception Summary(日本語)をご覧ください。
このレセプションで伊藤日出夫理事(1975-77 Business MBA)に伊藤氏のKelley Schoolへの貢献にたいし、
IUでの最高名誉のThomas Hart Benton Mural MedallionがMcRobbie学長より授与されました。
また服部恭典会長にDistinguished International Service AwardがInternational Affairs 担当Zaret 副学長より授与されました。
IUの出席者:
-Michael A. McRobbie, President
-David Zaret, Vice President of International Affairs
-Lee Feinstein, Founding Dean, School of Global and International Studies
-Adam P. Liff Assistant Professor East Asia Language and Culture SGIS
-Shawn Reynolds, Associate Vice President of International Partnerships
-Fred Perry, Executive Director of International Advancement
-Ryan Piurek, Assistant Vice President for Public Affairs and Presidential
Reception Summary: https://news.iu.edu/doc/japan-strengthening-renewing-ties.pdf
IUの一行がこのとき同時に訪問した先を含めたIUの報告は、以下に在ります。
https://blogs.iu.edu/japan-australia-2017/